誰かが、アタクシが寝ている布団の横に立ち、
覗き込む。それは女だった。


誰なの?ちょっと待って。起きるから!


アタクシの口はカラカラ。
声が出ない、目を開けられない、言葉が出て
こない。起き上がれない。


でも、あの女、まだアタクシを覗いている。
ニタリとあの不気味な薄笑い。


母の認知症初期に、アタクシをジィーと見て、


アナタ、アタシが死ねばいいと思ってるわね。


そう言って、ニタリと笑ったあの顔!!
口裂け女のような表情。


わかった、今、起きるから、待って!


しかし、身体は金縛り状態。



昨夜は午前3時には一度トイレに起きる母に
合わせてと、午前1時には就寝しました。


3時まで、2時間は寝られるし、その後の1時間
おきのトイレにも付き合えるかもしれないと
思ったからでございます。


確かに、午前3時半。
母のトイレタイムがやってきました。


たった2時間の睡眠のなかで、金縛り的悪夢を
見ることになるなんて。


母のトイレに合わせて起きなければならない、
という気持ちと、花粉症による鼻詰まりで、
アタクシは、口裂け女を呼び込んでしまった
ようでございます。


悪いわねえ、起こしてしまって。

母のトイレも終了。

さあ、寝よう!

すると始まりました。

痰を切ろうと、ガァ、ゲェ、の耳栓ものが。


布団を頭から被って、必死に寝る努力を致し
ました。


昨夜は、午前4時の回はなく7時まで寝てくれ
ました。


そのまま起きる気分でもなく、寝不足気味。

雨戸を開けて、テレビをつけて、そのまま、
また寝てしまいました。


死の恐怖感妄想を持つ母には、暗闇は怖いと
いう感じがございます。


明るい光が入ると、よかった、生きていると
思うらしゅうございます。


Dilegua, o notte!
Tramontate, stelle!
Tramontate, stelle!
All'alba vincero!
Vincero!
Vincero!


歌劇:Turandotより
(wikipediaから引用)

トイレと一緒にするのは申し訳ないけれど。

nanohana1

Nessun Dorma
誰も寝てはならなぬ