母は怒っていて、口を訊いてくれません。
アタクシは困惑していました。

安心して下さい。
昨夜、テレビの前でうたた寝をして見た夢の
中でのことですから。


昨日は立川に事務所がある不動産業の知人を
訪ね、家の売却について相談してきました。


母が認知症であることがわかり、一人にして
おくことが出来ないとなった時、アタクシは
失業中でした。

当時の母は、認知症初期の物盗られ、幻覚、
幻聴があり、さらに、介護保険申請も嫌がり、
ましてや、デイやヘルパー派遣なんぞ、全く
聞く耳を持たず、アタクシはそのまま介護に
突入しました。

バブル期に購入した現在の家のローンを払い
続けることが出来ず、その後、10年間に亘り
利払いのみを銀行にお願いしてきました。


母が大腿骨を骨折しなければ、さらに毎年、
銀行と交渉し、暮らし続けたことでしょう。

このまま、生活出来れば、ほんと楽ですが、
いずれは、実家を畳みアタクシ自身の生活を
縮小していかなければないないのです。

高齢になればなるほど、大がかりな移動は、
身も心もくたびれ果てることになります。

還暦を過ぎた今だから、動けるのも事実だと
思います。


アンタ達、アタシを騙したわね。

介護老人保健施設(老健)に入所した初っ端、
母が吐き捨てるようにアタクシに言った言葉、
忘れることはできません。

家を売却するということは、母を騙している
ような気がしてなりません。
毎日と言っていいほど、母の夢を見ます。

在宅介護でなくとも、どこかで、母の存在に
縛られているアタクシがいて、自由な時間が
あるようでないという生活になっている気が
します。

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このままで生活するのが一番楽でございます。

それでは、アタクシの老後はそれこそ、破産。
今、動かなければ、どうにもならない。

行動に起こさないと、ズルズルと安易な方へ
行ってしまいそうなのです。