介護老人保健施設に居る母の面会に、明日に
するか、今日行くかで迷いました。

関東は昨日から肌寒く、夏用のカーディガン
より、薄いウールのものにした方がいいかと
思って行ってきました。

ちゃんと夏用のカーディガンを着ていました、
というか、着せて頂いていました。

認知症を発症してからというもの、寒ければ、
上に何を着るということがわからなくなり、
暑いときは、どんどん脱いで、素っ裸になる
という両極端になりました。

夏用だから、冬用のを着る?と尋ねるとそう
すると申し、着替えました。

そして、今まで着ていたカーディガンを畳み、
紙袋に入れようとしたとき、母が言いました。

あら、そのカーディガンに着替えたほうが、
いいのかしら。

たった今、着替えたばかりなのに。


そして、母が重むろに申しました。

今日のアタシの予定は、どうなってるの?

予定って?、もう少しするとお夕食や。

そうじゃあ、なくって、家に帰るのかよ。

今日は、車で来ていないから、無理や。

そう、お泊りなのね。で、アナタもでしょ。

いやいや、アータだけや。

じゃあ、アタシ、いつになれば家に帰れるの?
ちゃんと聞いて、覚悟しなきゃだから。


覚悟って・・・、なんなん?・・・
訝しく思いながら、アタクシは大ウソをつき
ました。

先生がね、まだ、歩行練習をしないと家には
帰れませんよって言わはったからね。
もうちょっと、かな。


きっと、母は、アタクシが面会に来るたびに、
家には死ぬまで帰れないのだと覚悟している
のかもしれません。

002

すっかり、体調がよくなった母。

なんだか、認知症も進行していたのが、逆に
戻っているような・・・。