母の面会のない今、ブログネタがないことも
あるんですが。

認知症初期の周辺症状である物盗られ妄想。

突然に支離滅裂なことを言い出し、懇切丁寧に
説明をしても、頑として受け付けない。

介護をする皆様にも経験があると存じます。


母は認知症を発症する前から変形性膝関節炎で、
長距離、長時間の歩行が出来ませんでした。

買い物はともかく、銀行へ行くことや支払い
については、次第にアタクシが母の代りをする
ようになりました。

だからでしょうか、お財布を盗ったというより、
少し、違ったことで、騒いでいました。

アタクシが唯一、疑われたのは、お気に入りの
指輪のこと。

なんと、アタクシが台座から盗って別の石を
付けたのだそうで。


最も驚いたのは、母は田舎の実家の土地建物を
自分の所有だと言い出したこと。

その家の購入は、戦時中のこと。

母とすぐ上の姉である伯母は、戦前から海軍省
に勤めていました。

母によると、東京に戦火が迫るようになり、
海軍省から解雇されたのだそう。

そのときの退職金二人分が、田舎の疎開先の
家を買う資金になったとのこと。

母に言わせると、

アタシの退職金よ、だから、アタシの物よ。


おっかさん、5人の兄弟姉妹のうち、生きている
のは、アータだけなんよ。

母に申しました。

家を買ったときに、ママは所有権を主張して、
ちゃんと登記して貰ったん?

ううん、だって、そんな知識、なかったもの。

それじゃあ、アカンの!、所有権はないんよ。
それより、すでに、遺産相続が済んでいて、
ママのものではないんよ。

そんなこと言っても、アタシのお金で買った
んだもの。


母は、思い出したように、何回も何回も言い
ました。

アタクシは、その度に、カッカッと怒鳴る始末。

あー、しんど・・・。

006

認知症にはそれぞれ、原因となるものがある
と言われています。

特に不安感。

今まで主婦であったものが、それをアタクシが
取って代わっている。

頼れる存在ではなくなった?

アタクシは、母の頭の中をみてみたいと今も
思っています。