遺影はにっこりとカメラ目線の写真でした。


聞けば、5年前に施設でプロのカメラマンに、
撮って貰ったとのことでございました。


今日は亡き義姉のお母様の告別式でした。


お母様は母とは同級生。

さいざんす。
同い年でしたが、認知症は母より進んでおり
ました。


昨年の10月に義姉は亡くなりました。
そのときには、すでにお母様は義姉の認識も
なくなっていました。


「娘はどうして、この頃来ないの?」
そんな質問もなく、施設で穏やかに暮らして
いることを私達は逆によかったと言っており
ました。


そのお母様が急に食べられなくなってしまい、
延命治療はしないという家族の意向で、老衰
ということで、天に召されました。


義姉の兄弟達は、「これは姉が、お母さん、
こっちのほうが楽しいからいらっしゃい。」
と連れて行ったのではないかとのことでした。


勿論、母には何も申しません。


お元気なのかしら?


思い出したように母はときどき、申します。


うん、お元気やそうや。


と言っていましたので、これからも継続する
つもりでございます。


さて、お母様の遺影を見ながら、母の写真に
こんなにこやかな写真があっただろうかと、
思いました。


そりゃあ、笑った写真はございますが、ま、
大口をあけて笑っているとか、ひまご達を、
目を細めてみているとか、遺影向きではない
ものばかり。


兄とどないする?という話を致しました。


一度、写真室へ連れて行くか?


75歳のときに、自ら撮っておきたいと申した
ので、よそゆきの写真はあります。


しかし、15年の年輪の差は顕著でございます。
それを使うわけには参りませんでしょう。


遺影を撮りに写真室へ行こうだなんて、今の
死への恐怖を持っている母には言えません。


春のお彼岸にはお墓参りに行くから、その時
にでも撮ってみるわ。


そうだね、うちも何があるかわからないからね。