今日の母は、右手にミトンをしていました。

ねえ!!これ、外してくれる?

ちょうど、そこにいた看護師さん。

さっき、ご自分のオシメのなかに手を入れて
お尻をチェックして、パッとあげて、あら?
だったのよね~

明日の手術準備のために、下剤を服用されて
ベン君が絶え間なく出動しているようです。

それが気持ち悪くて、手を入れて、拭こうと
したらしゅうございます。

そういう騒動があって、母は普通の寝間着と
違う、赤ん坊のパンパースのようなものを、
着せられていました。

つまり、ベン君漏れを防ぎ、右手にミトンを
して、自分では脱げないようにされていたの
です。

あんね、明日は折れた骨の手術をすんねん。
全身麻酔やから、お腹のなかを空っぽにせい
へんとアカンの。
強烈な下剤を飲んでいるから、ウンチが出て
しまうんよ。

だから、お尻の間が気持ち悪いのね。


しばらくは、黙るのでございます。
やれやれと思っていると、同じことを申し
ました。

それを、数回繰り返しました。

すると、母がヒステリックに、叫びました。

なんで、アタシが気持ち悪いから拭きたいと
いうのを、拭かせてくれないの!!

だから!!、

アタクシはベットに寝ている母を、睨み、
母よりも大声で、言いました。

手術を控えて、腸にものがないようにって、
下剤を飲んでねんで!!

負けず嫌いの母が、アタクシを睨み返して、
いたと思ったら、ふっと視線が外れ、ニッと
笑いました。

兄がドアのところに立ち、母娘の言い争いに
苦笑いをしていました。

まあ、来てくれたのね。

それからが、大変。
自分の味方が来たと思ったのでしょうね。

切々と、あーだこーだと兄に訴えました。

仕方ないんだよ、明日の手術のためだから。

気に入らないことを並べ立てても、応じては
貰えないとおもったのでしょう。
突然に言い出しました。
いつものアレ!

死んじゃえばいいんでしょ、アタシなんか!

アタクシは言われ慣れておりますので、ほら、
始まったと思うのです。

しかし、兄は困った顔をしました。
母の大好きな「困った顔」。

ただ、アタクシに対してと違うのは、

アタシね、わがままだとよくわかってるの。

そんなこと、アタクシには申しません。

わかっているんだったら、何度も言わないで
欲しいなあ。

007


手術の麻酔の同意書にサインを看護師さんが
持ってきました。

手術や全身麻酔の経験は?といったような、
質問にあり、なしを○をするだけなんですが。

麻酔医との面談もなく、これでええのん?と
疑問が湧きました。

ほんとに、大丈夫?