アタシはね、あんずと喧嘩したままで、死に
たくないのよ。

喧嘩じゃあなくて、アータのイケズやんか!


今日は母の居る介護老人保健施設(老健)の
納涼祭でした。

開始時間は、午後5時。
嫌や、この時間は大禍時。夕暮れ症候群。

午後4時半過ぎ頃から、「家に帰る!」と、
騒ぎ出す、一日のうちの禍々しい時間帯。

この忌まわしい時間に当たらないようにと、
今まで面会して参りました。

施設の年中行事らしく、1ヶ月前から準備も
されていました。

それに、イベントがあると結構な数の家族が
面会にくる施設ですので、母に寂しい思いを
させじと参加しました。


アタシはこんなところに居たくないのよ!!

三階の認知症フロアに行くと母の大きな声が、
響き渡っておりました。

今日は外は雨。急遽、一階のデイサービスの
フロアが会場でした。

こんなところに居たくないという母を連れて
会場に行くと、その場で言い出しました。

なんで、騒々しいところに居なきゃいけない
のよ!!ここは、どこなの!
アナタが、アタシを預けるために、参加した
のね!

はいはい、それじゃあ、何か食べるものを、
買いにいこう。


ひぇ、魂胆を見抜かれてる。
アータ、ほんまに認知症やの?
おへそが曲がりきった母は、エスカレート。

食べたくない!!
なんで、アタシはここにいないといけないの!

骨折して、人の手を借りないと生活出来ない
ことを説明しても、聞く耳を持ちません。

アタクシも腹立たしくなり、三階に母を戻し、
スタッフさんに頼み、席を外し、隠れました。


みっちゃんさんは、心臓があまりよくない。
だから、ここで療養しているんだよ。

じゃあ、アタシ、ベットで寝ているわ。

いやいや、寝てばかりでも、よくないから、
今は、起きていて欲しいんだよ。

いきり立つ母に、穏やかに返答している男性
スタッフさん。

次第に母も、大人しくなって参りました。

みっちゃんさん、下でお祭りをしているから、
娘さんと行ってみれば?

母もうなづき、下へ一緒に降りて、食べ物を
買い、三階のいつも話をする窓側に車椅子を
固定しました。

アタシはね、アナタに迷惑をかけたくないの。

24時間誰かが見守っている状態にないと暮ら
せないと言ってもわかりません。

家のベットで寝ているだけなんだからと言い
ますが、じゃあ、トイレは?と聞くと一人で
行かれると言います。

ママは、あたしに24時間寝ずの番をしろって
ことね。


こんな話になるから、夕暮れ症候群になる、
大禍時に一緒に居たくないし、顔を見せて、
洗濯物をピックアップして、即刻、施設から
帰りたくなるんやんか!

母が落ち着いたところで、スタッフさんに、
お任せして、帰ろうとしました。

母の前に座った婆様が、スタッフさんに声を
かけていました。

迎えに来てくれるように、家に電話してくれ
ないかしら。

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なんだか、胃が消化不良気味。

面会の度に、どんよりと気が重い。

帰宅後、何もする気になりません。

アタクシのほうが先に逝ってしまいそう。