87歳のときに、初めて誤嚥性肺炎で2ケ月間、
入院し、退院時に医師から「普通の人だったら、
死んでましたよ。」と言われた母。

そのときに見つかった乳がんに対し、担当医は、
「お年からして、ガンが原因で亡くなるという
よりも感染症での可能性が大だから。」との
見解で、治療も何もせずでした。

ところが、医師の診たてに反して、ガンは、
成長し、皮膚を突き破る寸前に。

結局、90歳でガンを摘出しました。

今年の2月末に自宅で転倒し、大腿骨を骨折。
車椅子生活になり、介護老人保健施設(老健)に
入所し、そこで、肺炎を再発。

月初に肺炎になり、退院後、月末にまだ再発。
二度目の入院となりました。

もうこのまま、老衰になると、親戚一同に、
今生の別れをして貰いました。

今後、入退院を繰り返すだろうという期待、
もとい、予想が外れて、今は在宅介護をして
ときよりも、元気で過ごしています。


母が入退院を繰り返したとき、鬼娘のアタクシ、
担当医に「年も年だから、積極的治療は遠慮
しとうございます。」と言いたかったのです。

医師は、年齢に関係なく、治す、助けるのが、
お仕事ですから、治療方針に対しての答えは、
「お任せします、よろしくお願いします。」
でした。


ところが、先日、当然なことと思うニュース
ありました。


死因第3位の肺炎“治療控える選択も”
学会が新指針案


日本呼吸器学会は、がんなどの終末期や老衰の
ため肺炎に罹ったとき、患者本人が希望する
場合には、積極的な治療を行わない選択肢を
初めて認めるガイドライン案をまとめました。

「人生の最終段階で、多くの人がかかる病気
だけに医療現場や介護の現場など広い範囲に
影響が出ると予想される。
本人の意思を尊重するのが大原則で、患者や
家族の側もどのように死を迎えたいのか日頃
から話し合っておくことが大切だ。」


母本人が持つ生命力と、退院後、食欲がない
母になんとか「食べる」意志を持って欲しい
と色々と試してくださったスタッフの皆様の
お蔭様ですわ。

これはこれで、有難いと思う反面、施設入所
とはいえ、介護は続くよ、どこまでもという、
愚痴を言いたくなるのです。

003


母が特養に入所後のアタクシの生活について、
友人に話をしました。

アタクシの話を聞いて、彼女は言いました。

あんずさん、あたし達、まだまだ、20年以上
生きるよ。
もっと、自分のことを考えたほうがいいよ。


彼女のご両親は、まだ、介護が必要でない方々。

介護をやってごらんよ。
娘より、母親は長生きをすると、思うから。

アタクシは彼女に言いたかった・・・・。