4月から、家の売却を再スタートさせました。

我が家は、母とアタクシの共同名義なので、
母の委任状を貰うなど、その都度、売却の話を
しております。

「売る」ことに際しては、反対もしません。

これが認知症初期だったら、お財布を盗った、
どころではない大騒動になっていたはず。


去年に一度、買い手がついたんや。
でもねえ、安過ぎる感じがしたから、断った
んよ。

あら、また、すぐに売れるんじゃない?

なんだか、八百屋の店先のような感覚の会話。


「家を売る」のがわかってるのだろうかと、
思いました。

こういう会話は、食堂ではせずに母の居室で
します。

じゃあ、帰るね。

アタシはいつになれば、家に帰れるの?


おっかさん、さっき、「家を売る」話、した
よね?

家はもうじき、無くなるんだけれど。

そう言いたくなりました。

明日はね、こちらで、健診があるのと、歩行
訓練の日やからね、ここにお泊りなんよ。
ウソはつきたくないけれど、寄り添うウソ(※)を。


母にとっての「家」は、どこの家だろう。

名古屋?、宝塚?、横浜?、今の大田区?

たぶん、今の家がどうだったかは、わかって
いないと思われます。

母が言う家は、どこ?

003

※寄り添うウソ。

認知症、ともに新しい時代へ「驚きの介護術で
みんなハッピー!」

NHK総合で、先ほど放映されていた番組からです。

認知症患者を落ち着かせるには、「寄り添う
ウソ」をつくこと。

わかるんですが、やっぱり、ウソを言うことには、
胸が痛みます。