母の居る施設に向かう途中のことでした。

ゆるやかな坂を上っていくと、道沿いの或る
お宅の駐車スペースに霊柩車が止まっていました。

葬式用の天幕も何もないところに、すでにお棺が
乗っている霊柩車。

それも、歩道スペース側だったので、思わず、
ギョッとしてしまいました。

よくみると、喪服を着ている方々いて、あっ、
お葬式ね、とわかりました。


ま、母の場合はアタクシが決めることではなく、
兄にお任せだから、心配することではありません。

アタクシ自身はどうするか。

お通夜と告別式がないシンプルな葬儀、直葬と
いうのだそうですが、それでよし。

それを、甥に言っておくことにしますか。


そんなことを考えながら、歩いて行くと施設脇
の小道にさしかかりました。

ちょうど、ワンコ達の運動時間タイム。

ベランダ側の窓ガラスが開いて、ワンワンと
大騒ぎをしている鳴き声が聞こえました。

ワンコが5匹、否、キャバリエのナナちゃんは
吼える子ではないので、正確には4匹ですが。

ときに、騒がしくなるユニットです。

でも、あまりに静かな雰囲気では、母の大声が
勝ち過ぎますから、ちょうどいいのかも。

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母の費用は、すべて兄が出しています。

となると、アタクシが母の面倒を看るのは必然。

労力しか出せませんもの。