施設(特別養護老人ホーム)の母の部屋には、
ベットから足が出るとセンサーが動きを感じ、
呼び出し音が鳴ります。

火曜日、いつものように喫茶のお手伝いを終え、
大ちゃん、文ちゃんの散歩も済んで、ユニットに
戻ってきましたら、母の呼び出し音が。

ユニットリーダーさんが、見に行ってくれました。

何でもないとその表情からわかりましたので、
ミック君のお母さんとしばらく話をしていました。

すると、また、呼び出し音が・・・。


じゃあ、F子(ミック君のお母さん)さん、母の
ところへ行ってきますね。

母の部屋に行ってみると、

母はベットに座って、せっせと、小引き出しの
ものを、メガネ入れの籠へ詰めていました。

ママ、どないしたん?

あら、アナタ、ちょうどよかった。今、退院
する支度をしていたのよ。

あんねー、明日、お医者さんの検診があるから、
今日はここにお泊りなんよ。

このところ、アタクシは母に対して苛立って
おりました。

ブログでお話ししては、読んで下さる方々から、
「同じです!」という心強いコメントを頂き、
皆、同じことで困っているんだから、なるべく
冷静に、上手にウソをつこうと心がけました。


それに、小引き出しの中を空っぽにして、何も
ないようにしてありました。

あるのは、父と祖父母の写真とプラスチックの
マリア像だけ。

なもんで、簡単に元に戻せて、苛立つ時間も
短くなりました。


いつ、アタシは家に帰れるの?

はいはい、毎度の質問やね。ここも、冷静に。

そうやね、とにかく、歩くリハビリをせんと。
今は、その痛い右膝を治すために、安静にして
いることと、お医者様から言われてるからね。

明日、容体を伺ってみようね。あたしもまた、
来るから。


ウソぴょん!アタクシは今日と明日、面会に
行かない予定ざんす。

008


帰り際に、ユニットリーダーさんから、膝が
よくなってきたと言われました。

まだ、少し痛みがあるようですが、トイレの
あと、掴まり立ちをして、ズボンを上げられる
状況になりましたよ。

施設側から、車椅子に移乗出来るようにする、
という目標を聞いていました。

やっと、車椅子に座っていられるという状態に
なりつつあります。