お茶目な、って母のことではございません。

今回は、母のことではなく、ある入所者様の
ことでございます。

母は、いたずらをするようなユーモアを持ち
合わせておりません。

むしろ、お山の大将的な、苛めっ子タイプ。

イジメて、人の困った顔を見るのが好きな人
ですから。


施設(特別養護老人ホーム)のワンコ達の散歩
のお話からです。

いつもは、最初に散歩に出る大喜ですが、彼は、
年齢からくる腰痛があるらしく、散歩に制限が
かかりました。

散歩へ出ても、20分ほどでと言われているの
ですが、そこは、ワンコですから、行けば、
どんどん歩いてしまう。

そこで、散歩の回数を減らされてしまいました。

その日は、散歩は無しとなり、文福だけが、
外へ出ました。

アタクシは、文福との散歩から帰ってきてから
ユニットで、大喜とおもちゃで遊びました。

6匹のワンコ達の中で、唯一おもちゃが大好き。

特に、現在は、噛むとピーと鳴るブタ?の鼻。


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これを投げると、大喜は、はしゃいで取りに
行く。
それを数回やっていました。


リビング中央から、通路が定位置のSさん。

Sさんは、認知症後期で、会話は出来ません。

さらに、食べる方法を忘れてしまい、手掴みで
召しあがる方です。

しかし、ときどき、面白い言葉を発する方でも
あります。


アタクシは、同じ方向ばかりではなくと思い、
Sさんの頭の上を越えるように、おもちゃを
放り投げました。

すると、Sさん、顔をしかめ、泣きそうな顔を
して、痛たたという感じで手を振りました。

あら、Sさん、当たってないと思うんだけれど、
ごめんなさいね。どこか、当たった?

アタクシが、心配して顔を覗き込むと、、

Sさんが、その瞬間、キャハハと、笑い出し
ました。

ヤーダ、Sさん、なんだ、なんでもないのね。

アタクシが、苦笑いをすると、

ほーら、引っかかった!と言わんばかりに、
得意気な表情になりました。


Sさん、ほんまに認知症なん?!

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ときどき、シナプスが突然につながる・・・

そういうときって、ほんに、普通になるんです。