なだらかな坂を下っていくと母の施設(特別養護
老人ホーム)が見えてきます。

その方角から、茶色の中型犬が散歩をしている
のが見えました。

ひょっとして?

文福かも?

そそ、文福でした。

文!、元気だった?

尻尾を振って飛びついてきました。

思わず、膝をついて頭を撫でてしまいました。

知り合いなんですね。

散歩をさせている女性が、アタクシに声をかけて
くれました。

ええ、母は、この子のユニットに居て・・・

あら、私、Kです。

Kさん、母が入所したとき、お隣に座っていた
お婆ちゃまで、母とおしゃべりをしてくださった方。

母は、このお婆ちゃまに意地悪をしたらしく、
泣かせてしまった事件がありました。

そのとき、言われたのが、

気の強い母が泣くなんて・・・。

気の強い人を泣かせた母の気の強さは、なんや?
と思わされましたっけ。

ところが、或る日、夜中に突然亡くなられて
しまいました。


母が突然に亡くなったことは、2年経った今でも、
とても、心残りなんです。

文の頭を撫ででいるアタクシにそう、話をされ
ました。


突然死、鬼娘のアタクシは、母に対しても、
アタクシ自身もそれがいいと思っていました。

アタクシは家族がいないので、構いません。

しかし、母を見送るアタクシには、突然死と
いうのは、Kさんと同じように、いつまでも
心に引っかかってしまうでしょう。

おっかさん、お願いだから、老衰という道を
選んでや。


001

お散歩中の文福は、嬉しさ一杯を表していて、
まるで、子犬のようでした。

ユニット内にいる文福は、オジン顔なんです
けれどね。


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