ケアハウスの食堂には、提供された食事の食べ
残しや、バナナの皮などを入れるバケツが置いて
あります。

但し、配膳中(1時間30分)の間だけで、
四六時中あるわけではありません。

バケツにはサイズに合ったザルを組み合わせて
あります。それは、汁物もあるからなんです。

床に置かれているので、少々。屈まないと
立ったまま捨てると四方八方に汁が飛ぶ。

腰が痛い、膝が痛いというババ様が多ございます
から、その中には、それこそ、立ったままの方が
おられます。

或る日、洗った食器をカートに戻しに行ったとき、
アタクシが大御所とこっそり呼んでるエルダーさんと
ご一緒になりました。

まあ、まただわ。なんで、屈んで捨てないのかしら。

そんなときは、一番年下の、まだ、足腰がしっかり
しているアタクシが、汁の散った床を拭くことに。

エルダーさんは、93歳とは思えぬ矍鑠とした方。
気が強く、思ったことは何でも口に出してしまう。

あたしだってね、膝が痛いのよ。でも、少し、腰を
落とせば、飛ばさないで済むのよ。

そこで、アタクシはカゴの中に小さく切ってある布で
拭き始めました。

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あら、こんなときは、紙(キッチンペーパー)で
いいのよ。細かく切って貰ったものを使うこと
ないわよ。

ペーパーでは、水分が残りやすいのです。布なら
サッと拭けます。
そのために細かく切ってくれてはるんやから。

あなたがご自分で拭くときはペーパーを使われれば
よいのであって、アタクシはアタクシの方法が
あるんや。
だから、余計なことを言わんでちょーだい。

と、口に出せればよいのですが、エルダーさんには
口答えは出来ません。
アタクシは風見鶏ですから。

だから、何を言われようと無視実行で。

でも、相手によっては、お小言の一つや二つ、
十倍にして返せるアタクシですわ。

そのお話しは、また、後日に。

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