8月15日、終戦記念日。
本日は、ちょいと真面目なお話をしたいと存じます。
この日の前後になると、テレビでは戦争に関する
番組が増えます。
正直なところ、アタクシ、少々ウンザリ気味に
なることもあります。
そんな折、クラスメイトからLINEが届きました。
「知り合いのディレクターが作った番組だから、
見てほしい」と。
NHK BSの
戦争トラウマ実態調査
~苦しみの連鎖を断てるのか~
日中戦争・太平洋戦争で心に傷を負った元兵士たち。
その戦争トラウマが、妻や子ども、さらには孫の
世代にまで影響を及ぼしているという内容でした。
番組では、PTSDに苦しむ家族たちへのアンケート
調査を実施。1,234人の声をもとに、戦後80年を
経ても消えることのない戦争の傷痕を見つめて
いました。
元兵士である夫の、父親の、祖父の戦争トラウマ。
それが三代にわたって続いていく。
番組を見ながら、アタクシは亡くなった父の
ことを考えていました。
父は大正9年生まれ。
戦争に行ったことは知っています。
けれど、いつ入隊したのか、どこへ行ったのか、
どんな経験をしたのか。何も知りません。
わかっているのは、陸軍だったということだけ。
父にDVがあったわけでも、精神的に不安定だった
わけでもありません。
ただ、子どもの頃から、父は家庭の中で笑わない人
だった、という印象があります。
喜怒哀楽が、あまり表に出ない人でした。
だから、父と二人きりになると、何を話して
いいのか分からない。そんな子どもでした。
長兄にも聞いてみました。
パパから、戦争中の話を聞いたことある?
親父は何も言わなかったよ。
父は、戦争のことを話さなかった、話せなかった
のかもしれません。
今となっては、確かめようもありません。
戦争は、人を壊してしまう。
本人だけではなく、その家族をも。
そして、その傷が何代にもわたって残ることがある。
そんなことを考えながら、今日のケアハウスの
夕食をいただきました。
この日のメニューは、具だくさんの「すいとん」。
すると、あるお婆様がひと言。
「アタシ、すいとんって大嫌い!」
ほぼ戦時中を知っていて、疎開の経験がある方が
8割ほどいらっしゃるケアハウスです。
「なんで?」
と聞けば、
「あの頃のすいとんは、美味しくなかったもの」
なるほど。
アタクシ、1955年生まれ。
いわゆる「戦争を知らない子どもたち」です。
だから、すいとんと聞けば、具がたっぷり入った
温かい料理を思い浮かべます。
同じ「すいとん」という食べ物でも、そこに
重なっている記憶は、人によってまったく違う
のです。
戦争を知らないアタクシたちの世代が、戦争に
ついて知ることができる時間は、だんだん
少なくなっています。
だから、せめて8月15日くらいは、
「戦争って、なんだったんだろう」
と、少し立ち止まって考えてみようと思います。
父が語らなかった戦争のことも、今となっては
知ることができません。
それでも、知らないからこそ、知ろうとする
ことはできる。
今日は、そんなことを考えた一日でした。

お付き合いくださり、ありがとうございました。
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